全く違う?総合格闘技は、キックボクシング・ボクシングとどう違うのか?

格闘技・筋トレ

ここでは、総合格闘技を5年続けてきた中で、キックボクシングやボクシングと技術的な部分でどう違うのか?そもそも戦い方は変わってくるのか?そういう部分で気づいた点を話していきたいと思います。

元々空手やキックボクシングを習っていたので、そのやり方でスパーリングをしていましたが、総合格闘技とは根本的にルールというか競技が違うとも思ったので、そこの部分も書いていきます。

ルールが違う

例えば、ジャンケンをしたとしましょう。その手がグーとチョキだけしか出せないルールだったらあなたは絶対にグーを出すしかないですよね?

じゃあそれが通常通り3つの手だったら?逆にそれが新しく4つめの手が増えたら?

総合格闘技は、この手がたくさん増えた状態でジャンケンをしてると言えます。

ボクシングだったらパンチだけ。キックボクシングならパンチとキック。ムエタイなら+でヒジ。総合格闘技ならタックルと組みと寝技とパウンドとっていう感じです。

つまり、手数が一気に増えるんです!

これはより複雑になると同時に、手数が少なかった時にはできてたことが、できなくなるということでもあります。

構えや立ち方が決まらない

例えばボクシングの場合、あるのはパンチだけです。ローキックを蹴られる心配もないので、当然パンチに体重が乗るように前体重になります。ヒザもハイキックもないので、構えも前屈みになります。

前蹴りもないので、お腹をそこまで前に向けてもリスクは低く、ストレートを打ちやすくするために、半身になって構えたりはしません。

逆にキックボクシングはどうでしょう?

キックを蹴りやすくするためには重心を高くし、体重も若干後ろ足体重にします。また、ハイキックもあるので、姿勢は綺麗にまっすぐ伸ばすことが多いです。ヒザや前蹴りもあるため、構えは若干半身になります。完全な半身になるとコンビネーションを使えないですし、ストレートが打ちづらいのであまりやりません。

ちなみに空手の場合は一撃必殺かつコンビネーションがないヒットアンドアウェイが根本的なスタイルのため、半身になります。極真のように近距離でコンビネーションみたくひたすら打ち合う場合は、半身にならずにほぼ真正面で打ち合ってますけどね。極真はまた伝統派空手とスタイルが違うので別物です。

話が少しそれましたが、これが総合格闘技になるとまた別物になります。ようはなんでもアリになるわけです。

例えばキックならキャッチして相手を引き倒すこともできますし、後ろ体重ならタックルで倒すこともできます。逆に前体重ならローキックが効きますし、近距離でコンビネーションをしてくる相手には組みついて倒して寝技に持ち込ませることができます。

ボクシングもキックボクシングもクリンチした時点で何もできなくなって審判が止めに入るまで攻防が止まりますが、総合格闘技はあのクリンチの状態でも試合は続行されます。

つまり、どの構えや立ち方にも弱点や短所があり、それが原因で選手ごとに構えが変わってしまうのです。

総合格闘技にコンビネーションは意味がない

もっとも違いが出るのはコンビネーションです。

ボクシングやキックボクシングはミット打ちでコンビネーションを練習しますが、総合格闘技ではほとんどしません。

なぜならコンビネーションを使用できる場面がほとんどないからです!

例えばジャブストレートと打ったとしましょう。その時相手はどう行動するか?

後ろに下がるか、タックルに入ってきます。だって近距離で殴り合う意味がありませんし、胴体がガラ空きなんですから。

総合格闘技の場合は、タックルという選択肢があるため、打撃の戦法はヒットアンドアウェイかカウンターしかほぼありません。というか選択肢がそれしかないと言ったほうがいいです。

自分より打撃が強い相手に打撃で勝負しに行く人はいないですし、自分より寝技が強い相手に近距離で勝負に行くと必ず組みつかれ倒され寝技で倒されるからです。

近距離で殴り合うという状況は、どちらかがバカでもない限りあり得ないんです笑

逆に打撃が自分よりも強い相手と戦う場合は、打撃で勝負してくる可能性があるので、一撃必殺のコンビネーションを考えておいて、ここぞという時に使うのもアリかもしれません。

キックボクシングのミドルキックは意味がない

もうひとつよくあるのが、ミドルキックを狙えないということです。

キックボクシングだと多様しますが、総合格闘技の場合、ミドルを蹴って足をキャッチされるとそれだけでとてつもないリスクです。

相手にキャッチされると、軸足を蹴られて倒されマウントポジションに移されたり、キャッチされたまま殴られたり、引き倒されたりします。

寝技が弱ければ、それだけで試合が終わりかねないので、ミドルを蹴るときは本当にリスクをとっていい時だけということになります。

私は元々キックボクシングをやっていたので、ミドルと前蹴りばかりを繰り出していて、よくキャッチされて倒されてました…。

ちなみにもし蹴るにしても、軸足をつま先で回るような蹴りではなく、空手のような軸足の踵を地面につけたままの蹴りの方が安全だと個人的には思います。あと、蹴る時は覚悟を決めて本気で蹴ること。蹴りが強いとキャッチよりも防御に意識がいくので、キャッチされづらくなります。

あとは肩から二の腕のあたりを狙うとキャッチができないので、そこを狙って蹴るのも効果的です。ハイキックも実はキャッチができないので、効果的です。ただバランスをあまりに崩して、危うくなるのならやらない方がいいとは思います。基本的に蹴る時は後ろ足体重になるので、タックルで倒されやすくなりますからね!

まとめ

1.ルールが違う

2.構えや立ち方は人それぞれ

3.コンビネーションは意味がない

4.ミドルキックは意味がない

ここまで読んでもらった方ならわかると思いますが、総合格闘技はボクシングやキックボクシングと全く違います。

だからボクシングの選手やキックボクシングの選手が総合格闘技の選手に技を教える時に迷うわけです。この技本当に総合格闘技で使えんのかな?と。

正直総合格闘技はまだまだ発展途上ですし、いまだに色んな技が出てきます。そういったものをミックスして組み立てられていくので、それに即した自分なりの戦い方を身につけていくといいでしょう。

これを見て総合格闘技に興味を持った方も、是非おもしろいので、やってみてください!

ちなみに総合格闘技のジムの選び方を書いた記事はこちらです↓

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